―・―目次―・―
●コラム:「翼が運ぶ 夢の先の物語 ~追悼・池田啓さん~」
(主任研究員:本多清)
●持続研の動き(5月~6月)
●お知らせ:名水紀行「伊勢志摩(三重県)」Vol.39
『クリンスイクラブ2010春号』Webにアップされました!
:神津島で漁業就業希望者向けの現地研修を開催
漁師の道への第一歩を踏み出してみませんか?(2010年夏)
★スタッフ雑記
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●「翼が運ぶ 夢の先の物語 ~追悼・池田啓さん~」
(主任研究員:本多清)
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兵庫県豊岡市。コウノトリの野生復帰事業ですっかりお馴染み
となったこの町で、今年もいくつもの巣でヒナが生まれ、
早くも巣立ち前の飛びはねる準備運動をはじめています。
私が初めて豊岡市を訪ねたのは十年あまり前、まだコウノトリの
野生復帰施設「コウノトリの郷公園」が設計段階の頃でした。
当事の世論は中国から贈呈されたばかりのトキの話題で持ちきり
でしたが、「そういえばコウノトリのほうは、今どうなっているの?」
と関心をもったのが訪問のきっかけでした。
訪ねてみた豊岡では、驚くべきことが展開されていました。
飼育下での繁殖がようやく軌道にのり、次の挑戦として、
コウノトリの野生復帰計画が着々と進んでいたのです。
四半世紀あまり、ヒナがかえらない卵を見守り続けてきた飼育員の方。
コウノトリも共に暮らせる地域づくりのため、稲作農家をはじめ
地域住民を説得してまわる市役所の方。様々な立場の人々が、
いつの日か空を舞うコウノトリの夢を熱く語られていました。
そして、何より驚いたのは、その「夢の先の物語」です。
豊岡で野生復帰し、その親から生まれた次世代のコウノトリたちは、
故郷を旅立ち、日本中へと飛んでいくことになるでしょう。
コウノトリが舞い降りてきた地域の人々は、きっと大あわてするに
違いありません。一度は絶滅した「特別天然記念物」が、突如として
日常生活の中に現れるのです。「どうしたら一緒に暮らせるのか」を
真剣に考えることになるでしょう。
もし、その地域がコウノトリにとって住みにくい環境であれば、
コウノトリはじきに飛び去っていってしまいます。
あるいは、その地で命を落とし、なきがらを残すことで、
「どうして、コウノトリと一緒に暮らせなかったのか」
という重い課題を地域の人々に突きつけるでしょう。
そうしてコウノトリは、豊岡から次々に翼を広げて旅立ち、
日本中の人々に「人と生きものが共に暮らす社会のありかた」を
真剣に考えさせるための「革命の使徒」として舞い降りるのです。
こんな恐ろしくも楽しい、わくわくするような「革命の
シナリオ」を描かれていたのが、当事、文化庁記念物課で
野生復帰計画のプロデューサー役を果たしていた池田啓
(いけだ ひろし)さんです。
もともとはタヌキの研究の専門家で、スタジオジブリの
映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の協力スタッフもされるなど、
身近な生きものたちと共に暮らす楽しさを常々説いていました。
コウノトリの野生復帰が数年後に迫ると、池田さんは
文化庁を辞して豊岡に赴き、「コウノトリの郷公園」の
研究部長として陣頭指揮を取られていました。
そして、多くの人々が待ちに待った初の放鳥の日。
秋篠宮夫妻が扉を開けた箱から飛び立ったコウノトリは、
数千人の人々が見守る中、大空に高々と舞い上がり、やがて
地域の小学生たちの頭上をゆうゆうと滑空していきました。
「きゃああああ~ん」という子供たちの可愛らしい歓声が
青い空に吸い込まれていった時の感慨を、その日の夜、
池田さんは私にこう語りました。
「ああ、あのコウノトリは我々の世代からあの子たちへの
バトンなんだな、と思ったね。ここまでは我々がやった。
あとは、君たちみんなで考えて、コウノトリと一緒に
生きる術を見つけてくれよ、ってね」
その池田さんが、この四月、病で亡くなられました。
多くの関係者が悲報を受け止めきれずにいる中、その
逝去の翌々日に、一羽のコウノトリが宮城県大崎市の
田尻地域に舞い降りました。豊岡市で野生復帰した親鳥から
二年前に生まれた次世代の雌コウノトリです。
旅立ちの日から各地を転々とし、一箇所に落ち着かなかった
「さすらいのコウノトリ」でしたが、田尻地域は渡り鳥
のガンとの共生に地域をあげて取り組んでいる土地柄。
飛来から一ヶ月以上経ったいまも、田んぼの周りで遊ぶ
姿で農家をはじめ、地域の人々を楽しませています。
巣をかけようと思ったのか、小枝を運ぶ様子も観察され、
ことのほか、この田尻地域が気に入った様子です。
「ほらな、暮らしやすいところは、遠い旅をしてでも
ちゃんと見つけて舞い降りてくるだろう」
そんな池田さんの、いたずら好きそうな声が聞こえて
くるような気がします。
夢の先の物語。それは、私たちが日々の暮らしの中で
つむいでいく、未来への架け橋なのだと思います。
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●持続研の動き(5月~6月)
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―― Web ――
・名水紀行 「伊勢志摩(三重県)」
(本多主任研究員 = 多田実)
『クリンスイクラブ2010春号』 Vol.39 [三菱レイヨン]
―― 新聞・雑誌 ――
・「マグロ危機、背景に不透明取引」
『日経ビジネス』 2010年5月17日号 [日経BP社]
※大西洋クロマグロのICCATによる資源管理について、
その抜け穴を指摘する伊沢あらた上級研究員のコメントが
掲載されています。
・「廃棄物処理法Q&A 第36回」
分別方法の見直しをする際に気をつけるべきポイントは?
(堀口昌澄室長:環境リスクアドバイザリー室)
『日経エコロジー』 2010年6月号 [日経BP社]
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●お知らせ
:本多主任研究員の連載、名水紀行がWebにアップされました!
~『クリンスイクラブ 2010春号』 Vol.39~
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本多主任研究員=多田実による人気連載、クリンスイクラブの
名水紀行がWebにアップされました。
連載39回目となる今回は、「海のめぐみとともに生きる」と題して
伊勢湾の上流、五十鈴川のほとりから伊勢神宮の参道、そして
豊穣の海へと旅を進みます。
(以下本文冒頭より)
川面を覆う朝霧が薄らいでいくと共に、うららかな春の日差しが
川の流れを輝かせはじめた。
清流に暮らすカジカガエルが鈴を転がすような声で鳴きはじめる中、
森の樹の頂きからは、海が近いことを知らせるかのように
空色の姿のイソヒヨドリが歌いはじめた。
記事全文はこちら↓
http://www.cleansui.com/club/web/vol39/travel/index.html
※クリンスイクラブは、三菱レイヨン(株)浄水器クリンスイの
ユーザー向けWeb会報誌です。
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●お知らせ
:漁師の道への第一歩を踏み出してみませんか?
神津島で漁業就業希望者向けの現地研修を開催 (2010年夏)
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今年の夏に、神津島の伝統漁法である「建切網漁※1」を
中心にした10日間程度の漁業研修プログラムを実施します。
(この研修は東京都による事業の一環として行います。)
本格的な漁業研修に加え、Iターンで漁師として働いている方のお話や、
島暮らしの文化風習についてのお話を伺う時間を設ける予定です。
移住や就業を本格的に検討したい方に、絶好の機会を提供いたします。
※1.建切網漁とは
魚群を探す役、網を投入する役、魚群を網へと追い込む役など、
様々な役割を50~60名で分担して行う集団漁です。
神津島では昔から「キンチャ」と呼ばれ、文化的にも価値のある漁法です。
この漁法の光景は、国土交通省による島の宝100景に選ばれています。
■研修実施概要
※天候等、状況により変更する可能性があります。
【研修期間】
・2010年7月23日(金)~8月1日(日)の約10日間
【場所】
・東京都神津島
【募集人数】
・10名程度
【研修内容】
・建切網漁体験
・神津島の生活や住宅事情などの説明
・祭り(物忌奈命神社例大祭)の手伝い
・漁師さんとの懇親会 など
【研修費用】
・研修にかかわる宿泊費、食費、交通費等は全て無料
※ただしご自宅⇔東京(竹芝桟橋)の交通費等は
ご負担いただきます。
【選考方法】
ウェブからのエントリーを開始しています。
エントリー後、電話でのヒアリング、または面談により決定します。
【応募方法】
応募はこちらから↓
http://www.aise.jp/info/2010/05/kouzushima_tokyo.html
※前回研修の様子なども掲載しています。
■お問合せ
地域活性化支援室 友廣(ともひろ)・山本
TEL: 03-5215-8266 / FAX: 03-5215-8505
E-Mail: info-inaka@amita-net.co.jp
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★スタッフ雑記
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カラロロロ...コロロロ...
山際の水田のほとりにいると、もののけ姫に出てくるこだまの
ような澄んだ音があちこちから聞こえてきます。
これはシュレーゲルアオガエルという鮮やかなエメラルドグリーンの
カエルの鳴き声です。
普段は土の中にいるので、声はすれども姿は見えず。
綺麗な声と愛らしい姿のシュレちゃんを飼ってみたいという望みを
抱きつつ、いまだ果たせないまま、彼らの季節は過ぎようと
しています。自然の音を愉しむことができるというのは、
なんとも贅沢だと感じた今日この頃。
舞台袖にはセミの合唱団が待ち構えています。
(渡邉)
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株式会社 アミタ持続可能経済研究所
http://www.aise.jp/
持続研通信 編集スタッフ: 渡邉薫・小林由紀
お問い合わせ - jizokuken@aise.jp
〒602-8024
京都市上京区室町通丸太町上る大門町253
Tel: 075-255-4526(代表) Fax: 075-255-4527 ――――――――――――――――――――――――――――――
(c) 2009-2010 AMITA Institute for Sustainable Economies Co.,Ltd.
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(株)アミタ持続可能経済研究所の研究員、およびアミタグループ
各社社員がお名刺の交換をさせていただいた方にもお送りしています。
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