株式会社アミタ持続可能経済研究所

持続研通信 ~ 10.10.04 ~ No.21 神無月号

持続研通信 ~ 10.10.04 ~ No.21 神無月号

 

―・―目次―・―

 ●コラム:「生物多様性の中のわたしたち」(研究員:渡邉薫)

 ●持続研の動き(8月~9月)

 ●お知らせ:アミタ持続研で働く人材募集中!
            農業・林業関連分野の研究員(契約社員)、研修生(アルバイト)
           公募のお知らせ

          :山村再生プロジェクトwebを更新しました。
           今年度の山村再生プラン実施主体も公開!

          :京都大学総合博物館 2010年 秋季特別展
           吉田隼平研究員による研究内容展示(10/13~12/12)

 ★スタッフ雑記

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 ●「生物多様性の中のわたしたち」(研究員:渡邉薫)
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   「キーストーン種(keystone species)」という言葉をご存知でしょうか。
 生態系における多様なつながりの中で「要石(かなめいし)」の
 ような役割を果たし、系のバランスを保っている種を指す概念です。
 相対的には小さい生物量でも、属する生態系全体に対して
 決定的な影響力を持っているため、キーストーン種が取り除かれると、
 その生態系ががらりと変わってしまいます。

 たとえば、北米太平洋沿岸のケルプ(コンブ類)の藻場とラッコの問題が
 有名です。毛皮を目的にラッコが人間に乱獲されて激減した結果、
 ラッコの餌生物であるウニが大量に発生し、ウニによってケルプが
 食い荒らされてしまいました。
 そのため、ケルプ帯を生息場としていた多様な生物群集が打撃を受け、
 豊かなケルプの海は荒廃し、生態系が大きく変化するようになりました。

 キーストーン種の持つ役割にも様々あり、上記のラッコやオオカミの
 ように他の生物の密度調整に貢献する捕食者タイプや、ビーバーや
 キツツキのように、他の生物のための重要な生息環境(ハビタット)を
 作り出す生態系エンジニアタイプもいます。
 ただ、生態系は生物の複雑な相互作用によって成り立っているため、
 キーストーン種を事前に特定することは難しく、その種が失われてはじめて
 わかることも多いのです。

 2002年の新生物多様性国家戦略では、日本の生物多様性が直面する
 危機の一つに、自然への人為的な働きかけの減退があげられています。
 里地里山など、人間が利用することで生み出してきた生態系においては、
 私たち人間がキーストーン種だったといえるでしょう。

 人間は生態系の外にいるわけではなく、あるときは捕食者であり、
 あるときはキーストーン種であり、またあるときは破壊的・侵略的な
 外来生物ともなりえます。
 将来にわたって生態系全体のバランスを保っていくには、
   「それぞれの地域生態系(生物多様性)の一員としての私たち」としての
 視点が大切です。
 生態系の循環の中に、私たちとその社会・経済活動を位置づける
 ことで、その生態系の中でどういうつながりを構築・再生するべきか、
 見えてくるのだと思います。

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 ●持続研の動き(8月~9月)
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 ―― 執筆 ――

 ・『水産の21世紀 海から拓く食料自給』
   [京都大学学術出版会] 2010年8月
    田中克・川合真一郎・谷口順彦・坂田泰造 編
    ※田村主任研究員が第6章第4節「水産エコラベル:その役割と影響」
      を分担執筆

 ―― 学会発表 ――

  ・「保存料に対する消費者意識―コンジョイント分析による解析―」
  (大石太郎研究員、有路昌彦主席研究員、高原淳志主任研究員、大南絢一研究員)
   ※北山雅也氏、本多純哉氏、荒井 祥氏(上野製薬株式会社)との共同発表
   [9/28 第37回日本防菌防黴学会 於:きゅりあん(品川区立総合区民会館)]

 ―― 講演 ――

 ・「たかしま生きもの田んぼプロジェクト(滋賀県高島市)の取組について」
    (本多清主任研究員)
  [9/13 農林水産業と生物多様性に関するシンポジウムin近畿
     於:近畿農政局第3会議室]

 ・「コミュニケーションで変わる消費意欲:食品リスクの経済学」
  (有路昌彦近畿大学准教授)
   [9/16 上野製薬株式会社主催セミナー
    「食品メーカーと消費者とのコミュニケーションを考える」
   於:大阪国際会議場]

 ・「養殖漁業による地域の振興」
   (田村典江主任研究員)
    [9/22 平成22年度第1回日本水産学会水産増養殖懇話会講演会
     於:京都大学]

 ・「エコラベル・資源管理について」
  (田村典江主任研究員)
   [9/27 沿岸漁業復活プロジェクト研究会 第5回全体会
     於:新日鉄エンジニアリング株式会社]
 
 ―― 新聞・雑誌 ――

 ・「「橋渡し企業」出張所が開所―甲賀市で東京の企業―」
  [日本農業新聞 8/20]
  ※アミタ持続研 甲賀出張所の開所式についての記事

 ・「地球を守る パート2―第8部 生物多様性―」
   ―保全活動、中小にすそ野拡大―
  [日刊工業新聞 9/11]
     ※生物多様性に関する企業の取り組みについて、
     伊沢上級研究員によるコメントが掲載
  
 ・「生物多様性 農業が貢献―上京でシンポ 滋賀の取り組み報告―」
    (本多清主任研究員)
  [京都新聞 9/14]
  
 ・「「商い」と「暮らし」をつなげる唐津流「山村経営」
   「地域再生人材相談事業」報告」
     (千田良仁上級研究員)
    『FURUSATO Vitalization』Vol.101 August 2010
    [財団法人地域総合整備財団]

 ・「廃棄物処理法Q&A 最終回
   処理業者が不法投棄、行政の監督責任は?」
  (堀口室長:環境リスクアドバイザリー室)
   『日経エコロジー』 2010年9月号 [日経BP社]

 ―― web ――

 ・「東京の食材生産者と丸の内のシェフが、
   ミクニ マルノウチで「お見合い」を!?」
  [丸の内地球環境新聞 8/27]
   ※参加者としてアミタ持続研名が掲載。記事詳細はこちら↓
   http://www.ecozzeria.jp/shimbun/news/2010/08/27/omiai_mikuni_1008.html

 ―― 写真提供――

 ・「生物・自然との共存を目指す農業活動の輪」
  『環境会議』秋号 2010 [宣伝会議]
  ※田んぼの冬期湛水(とうきたんすい)に関する写真を提供

 ・「特集1 生物多様性―生命を育む里・山・海―」
   ―里からの発信 生きものを育てる稲作農家の挑戦―
    ―海からの発信 豊かな藻場の再生に向けた取り組み―
   ※たかしま生きもの田んぼ、岩城生名島でのアマモの
     現況調査に関する写真を提供
   『aff(あふ)』9月号 [農林水産省]

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 ●お知らせ:アミタ持続研で働く人材募集中!
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 アミタ持続研では、現在、農業・林業関連分野の研究員(契約社員)
 研修生(アルバイト)の公募を行っています。
 生物多様性に配慮した農林業の実践、関連する生産システムの効率化、
 農山村地域の活性化等に対する関心と知識、調査・分析に関連する
 スキル、業務あるいは研究経験を有している方を募集しています。
 興味のある方は、以下をご参照の上是非お申し込み下さい。

 【契約期間】
  ・応相談~2011年3月
 【勤務地】
  ・京都オフィス
 【待遇・雇用形態】
  ・相談の上決定
 【学歴】
  ・大学卒業以上(修士課程、博士課程 修了者や在籍者も優遇します)

 【お申し込み・お問合せ先】
   〒602-8024 京都府京都市上京区大門町253番地
   株式会社アミタ持続可能経済研究所 地域資源マネジメントグループ 採用係
   TEL:075-255-4526

 ※詳細はこちら↓
  http://www.aise.jp/info/2010/09/07recruit.html

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 ●お知らせ:山村再生プロジェクトwebを更新しました。
           今年度の山村再生プラン実施主体も公開!
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 今年度アミタ持続研が実施する山村再生プロジェクトの
 ウェブサイトをリニューアルし、
 山村再生プラン実施主体として選定された山村再生プランの一覧、
 新着情報、メールマガジン配信受付、アンケート回答受付などの
 内容を追加しました!

 是非ともご覧下さい。アンケートへのご回答、またメールマガジン
 の配信希望などもお待ちしております。

 アクセスはこちら↓
 http://www.aise.jp/sanson_saisei/

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 ●お知らせ:京都大学総合博物館 2010年 秋季特別展
           吉田隼平研究員による研究内容展示(10/13~12/12)
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 京都大学総合博物館において今月13日から開催される、
  「昆虫標本からさぐる環境変動―花を訪れる虫たちのいま、むかし―」
 
 生物多様性とは何か、などといった生態学の基本概念、また実際の
 生態学的研究を、その研究に用いられた標本とともに見ることで
 正しく理解してもらうことを主たる目的として開催されるこの特別展にて、
 アミタ持続研の吉田隼平研究員による学生時代の研究内容、
 また収集した昆虫標本が「吉田隼平コレクション」として展示されます。
 ぜひ足をお運びください。

 開催期間:2010年10月13日(水)~12月12日(日)
 
 ※詳細はこちら↓
  http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/modules/special/content0016.html
 
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 ★スタッフ雑記
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  「さわさわさわ、しゃらしゃらしゃら」。
 すっかり高くなった空の下、天日に干された稲穂が秋の風に
 音を立てて揺れています。
 辺りにはモクセイの香りが漂い、ゆっくりゆっくり、
 秋が深まっていくのがわかります。
 食卓には粒のたったきらきらと輝く新米が登場し、豊穣の秋を
 感じさせる豊かな10月が始まりました。
 
 束の間の実りの季節。
 変わらず訪れてくれたことに感謝しながら、大地の旨みを
 しっかりと味わい、地に足をつけて日々を過ごしていきたいものです。
  (小林由紀)
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   株式会社 アミタ持続可能経済研究所
   http://www.aise.jp/
   持続研通信 編集スタッフ: 渡邉薫・小林由紀
   お問い合わせ - jizokuken@aise.jp
   〒602-8024
   京都市上京区室町通丸太町上る大門町253
   Tel: 075-255-4526(代表) Fax: 075-255-4527 ――――――――――――――――――――――――――――――
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