株式会社アミタ持続可能経済研究所

持続研通信 ~ 11.05.09 ~ No.28 皐月号

持続研通信 ~ 11.05.09 ~ No.28 皐月号

―・―目次―・―

 ●「被災地から届いたササニシキの種籾」(主任研究員:本多清)

 ●持続研の動き(2011年4月~2011年5月)

 ●お知らせ:
  :「生きもの田んぼ&生きもの畑を育む実践アイデア手帖
    -考え、行動する農家と地域の方々へ」を制作しました。
    [生物多様性向上農業拡大事業]

  : 山村再生のためのアイデア集「森と人を活かす山村再生
   (やま・むらづくり)-自律と自立をめざして」を制作しました。
    [山村再生プロジェクト]

 ★スタッフ雑記

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 ●「被災地から届いたササニシキの種籾」(主任研究員:本多清)
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 人と生きものが共に安心を育みあう農業をテーマに
 活動を展開している滋賀県高島市の「たかしま生きもの
 田んぼプロジェクト」。その新たな特産物として始まった、
 宮城県原産のササニシキの栽培が、今年で3年目を迎えます。

 お米の品種の特性を維持するうえで必要なのが、定期的に
 原産地から純粋培養された種籾を取り寄せる種子更新です。
 3年目の今年は種子更新をする予定でしたが、原産地の宮城県
 でも稀少な品種になりつつあるササニシキの種籾がなかなか
 調達できず、困っていました。

 窮状を知人の宮城県のササニシキ生産農家に相談したところ、
 苦労しながらなんとか手配して、純粋培養の種籾を送ってくれました。
 その種籾が届いた翌日の、東日本大震災の発生です。

 種籾を送ってくれた農家は家屋の倒壊こそ免れましたが、
 数日間の停電から復旧してパソコンをたちあげてみると、
 長年、お米を買い続けてくれていた契約先から「今年の米
 はいらない」というキャンセル通知が相次いでいる状況でした。
 福島県の原発の放射能漏れ事故の影響による風評被害です。

 その一方で、西日本で唯一のササニシキ産地である高島の
 農家に各地からの問い合わせが相次いでいるという状況です。
 恩ある地域の被災が生んだこの事態を、どのように受け止めたら
 いいのでしょう。

 かつてはコシヒカリと並んで「二大横綱」と称されたササニシキ
 ですが、栽培の難しさなどから生産農家に敬遠され、いまや
 「幻の米」とまで呼ばれています。

 それでも、口の中で軽くほぐれる食感や、喉ごしのよさから、
 こだわりの寿司職人などからの根強い人気があります。
 また、米アレルギー(アトピー等)の症状が出にくいという
 品種特性から、同症状のお子さんをもつご家庭からの支持
 も広がりつつあります。

 今回の東北地方の災害は、僅かに残っていたササニシキの
 生産農家に大きな打撃を与えているだけでなく、ササニシキを
 必要としている人々にも影響を及ぼしています。このままでは
 ササニシキの命脈さえも、存続が危ぶまれてしまいます。

 そんな中、宮城県内の別の地域の農協から、新たな種籾が
 高島の農家に届きました。発注していたものの、発送される
 前に震災が発生したため、なかば諦めていた分の種籾です。
 崩れた倉庫内からなんとか引き出して、物資も届かない状況
 の中で送り出してくれたのだそうです。

 「せっかく届けてくれた種籾や。一粒残らず作らせてもらうで」
 高島の農家たちは、コシヒカリで作付けする予定だった
 田んぼにもササニシキを拡大して植えるべく、春の種まきの
 作業に取り組み始めています。

 ササニシキを必要としている人々に一粒でも多く届けることで、
 宮城県のササニシキ農家の使命を、僅かながらでも支える
 ことができます。被災地の農家が立ち直るまでのお手伝いに
 もつながることでしょう。

 宮城県の農家の真心から高島に届いた種籾が、琵琶湖の
 ほとりでゆっくりと発芽の準備を整えています。被災地の
 想いを受け継いだ今年の稲作りが、まもなく始まります。
 
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 ●持続研の動き(2011年4月~2011年5月)
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 ―― 書籍(分担執筆) ――
 
 ・「生態系サービスの経済学的評価」
   (大石卓史上級研究員)
    日本水産学会 監修、小路淳・堀正和・山下洋 編
  『浅海域の生態系サービス -海の恵みと持続的利用』
      2011年, pp.116-128[恒星社厚生閣]

 ―― 論文執筆 ――
 
 ・「食品の日付表示と食品ロスに関する研究」
   (大石卓史上級研究員)
    『食品経済研究』No.39, pp.48-62.
   ※日本大学 清水みゆき教授との共同執筆

 ―― 新聞・雑誌 ――
 
 ・「特集 山村再生を考える-「自律」と「自立」をテーマに
   山村再生セミナーを開催」
   『森林組合 No.489』2011年3月号 [全国森林組合連合会]

 ・廃棄物処理法 実力診断 第7回
  「収集運搬業の許可は都道府県だけでOK」は正しいか
 
 ・特集 徹底解説 改正廃棄物処理法
  「排出業者に思わぬ責任」
 
    ※上記2件とも、
   『日経エコロジー』 2011年5月号 [日経BP社]
      堀口主席コンサルタント:環境ソリューション室

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  ●お知らせ
  :「生きもの田んぼ&生きもの畑を育む実践アイデア手帖
    -考え、行動する農家と地域の方々へ」を制作しました。
    [生物多様性向上農業拡大事業]

  : 山村再生のためのアイデア集「森と人を活かす山村再生
    (やま・むらづくり)-自律と自立をめざして」を制作しました。
    [山村再生プロジェクト]
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 昨年度(平成22年度)、アミタ持続研が実施した
  生物多様性向上農業拡大事業(農林水産省補助事業)、ならびに
  山村再生プロジェクト(林野庁補助事業)の各事業の成果物
 が完成しました!

 広く皆様にも活用頂くことを目的に、希望者に対し
 無償で頒布いたします(送料のみご負担をお願いいたします)。

 入手方法は下記をご覧ください。DVD以外の成果物については、
 webからもダウンロードすることができます。

 【生物多様性向上農業拡大事業】
  
 ■「生きもの田んぼ&生きもの畑を育む実践アイデア手帖
    -考え、行動する農家と地域の方々へ」
   (サイズ:B5判/59ページ(フルカラー))
     ※農業と生物多様性の相互に支えあう豊かな関係を
        各地に広めていくことを目的に作成しました。

 ■「生きもの田んぼ&生きもの畑 ものしりカード48+2」
    (85mm×58mm 両面フルカラー 1セット50枚)
    ※アイデア手帖の付属として、農業と関係の深い生きものたちを
     写真で紹介する楽しいツールです。

     詳細はこちら↓
    http://aise.jp/bd_agri/news/2011/04/21.html
 
 【山村再生プロジェクト】

 ■「森と人を活かす山村再生(やま・むらづくり)-自律と自立をめざして」
   (サイズ:B5判/165ページ(フルカラー))
    ※各分野の専門家や取り組み実施者の皆様の協力を得て作成した
     山村再生のためのアイデア集です。

 ■「DVD 山村再生セミナー 山村地域の"自律"と"自立"」
     ※山村再生に関するビジネスモデルの発信や各取り組みの
     事業化進展を目的に開催した山村再生セミナー
       (平成23年3月4-5日開催)の様子を収録したDVDです。

     詳細はこちら↓
   http://aise.jp/bd_agri/news/2011/04/21.html


・・・・・・・・ アミタグループからのお知らせ ・・・・・・・

  2010年11月にISO26000が発行され、世界のCSRは新しい局面を迎えました。
 今回の東日本大震災を受け、非常時の日本における企業のCSRの
 意味、そして企業の社会的な存在意義について根本から見直す
 動きが出てきています。そのような中、アミタ株式会社では
 企業における本来の社会的価値を見直すためのCSRセミナーを
 開催いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

 ■基礎からおさえる「社内外」とのCSRコミュニケーションセミナー(6/14)
  http://www.amita-oshiete.jp/seminar/entry/001042.php?utm=aisemail201105
 
  ■利益につながるCSR実践セミナー CSRを自社の利益・経営につなげたい方へ(6/28)
  http://www.amita-oshiete.jp/seminar/entry/001043.php?utm=aisemail201105

 ※場所はいずれもアミタホールディングス9階セミナールーム(東京都千代田区)

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 ★スタッフ雑記
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 先日、春雷が京都の空に轟きました。
 
 いつ、季節を切り変えたらいいのか判断できずに
 やきもきしているところに、
 「今だ!」といわんばかりに大きく響きました。

 辺りを見渡すと、青空にこそ映えると思っていた
 新緑が、雷が曇らせた空の下できらきらと輝き、
 生暖かい風は、そこら中の春を残すことなく吹き上げ
 体がそわそわするくらいです。
 
 季節の移り目。それはカレンダーに記されているものではなく
 本来、体が自然と感じるもの。
 懇切丁寧な天気予報に慣れてしまった毎日に鳴り響いた春の雷が
 感覚を鈍らせるな、と伝えてくれました。
 
  (小林由紀)
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   株式会社 アミタ持続可能経済研究所
   http://www.aise.jp/
   持続研通信 編集スタッフ : 小林由紀・渡邉薫
   お問い合わせ - jizokuken@aise.jp
   〒602-8024
   京都市上京区室町通丸太町上る大門町253
   Tel: 075-255-4526(代表) Fax: 075-255-4527 ――――――――――――――――――――――――――――――
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