アミタ(株)は同町でのエネルギー創出に関する新たな実証実験である「南三陸町におけるバイオガス施設を核としたエネルギー創出に関する調査」を本格的に開始します。本調査は「エコタウン形成実現可能性調査等事業費補助金」の対象事業となりました。

リリース

アミタホールディングス(株)の事業会社であるアミタ(株)(以下アミタ)は、南三陸町液肥利用推進協議会の参加団体として、宮城県本吉郡南三陸町内で、バイオガス化による再生可能エネルギー促進とその他資源からのエネルギー創出を目的とした調査(以下本調査)を行います。なお本調査は2016年10月4日に「エコタウン形成実現可能性調査等事業費補助金」の交付対象事業に認定されました。本事業総額は100万円で、予算の全額が交付予定です。

「南三陸町におけるバイオガス施設南三陸BIOを核としたエネルギー創出に関する調査」の概要

家庭系・事業系の生ごみについて、分別・回収率を向上することにより、南三陸BIOでのエネルギー化(電気・熱)と資源(液肥)化を促進します。また、廃食用油・プラスチック/紙類については新たなエネルギーの創出の可能性について検討します。

資源化対象物アウトプット実施概要
家庭系生ごみ電気・熱・液肥住民に対する啓発活動による分別回収率の向上
事業系生ごみ電気・熱・液肥事業者に対する啓発活動による分別回収率の向上
廃食用油電気・熱・液肥南三陸BIOへの投入実験
BDF(バイオディーゼル燃料)化町内発生量と品質の調査
プラスチック類及び紙類RPF(ゴミ固形化燃料)化、
セメント原燃料化
町内発生量と品質の調査

本調査後の展開

同町が掲げるバイオマス産業都市構想の実現に向けて、生ごみやプラスチック類、廃食用油、貝殻類、金属とプラスチックなどの複合廃棄物等の未利用資源の包括的資源循環システムの構築をめざします。

南三陸町液肥利用推進協議会とは

生ごみ・し尿・合併浄化槽汚泥などの有機性資源から製造される液肥を農地に利用することにより、資源循環による環境保全型農業を推進し、持続可能な農業を実現することを目的とする協議会です。農業従事者として地元の営農組合代表・液肥利用実践者・南三陸農業協同組合・町役場などの行政関係者と、バイオマスプラント運営事業者であるアミタ株式会社から合計16名によって構成されています。2014年5月に発足しました。

バイオガス施設南三陸BIO(2015年10月~)


(写真:南三陸BIO)

(写真:南三陸BIO)

南三陸BIOは、南三陸町内から排出される生ごみ・し尿処理汚泥等から、液体肥料(以下、液肥)、電力を創出するリサイクル工場です。同町が掲げるバイオマス産業都市構想実現の第一弾として官民連携(PPP)スキームで構想・事業化され、2015年10月に開所しました。2016年6月には一般廃棄物処理業許可を新たに取得し、町内ホテル・飲食店等の生ごみの資源化も進めています。

施設詳細

エコタウン形成実現可能性調査等事業費補助金について

宮城県が地域におけるエコタウンの形成を促進するため,域内の再生可能エネルギー等やエネルギーマネジメント等を活用した地域づくりを行う団体(市町村を構成員に含むもの)に対し,実現可能性調査や事業計画策定に必要な経費の一部を補助する制度です。

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南三陸町のエコタウン計画と本調査に関連する同町内でのアミタの動き


(図:宮城県南三陸町の地域循環モデルイメージ)

(図:宮城県南三陸町の地域循環モデルイメージ)

同町は2011年12月 に震災復興へ向けた同町震災復興計画を策定しました。その柱の1つであるエコタウンを実現するためアミタグループは、同町で木質バイオマスエネルギーに係る実証調査やバイオガス施設および可燃ごみ資源化施設等の実証実験をはじめとする様々な取り組みを実施し、その結果とともに具体的な計画を提案しました。

同町は2014年3月に「バイオマス産業都市」に認定され、「南三陸町バイオマス産業都市構想」の具現化へ向けて進んでいます。

同町バイオマス産業都市構想の詳細(p6・7)

バイオマス産業都市とは

経済性が確保された一貫システムを構築し、地域の特色を軸とした環境にやさしく災害に強いまちづくりを目指す地域のことです。現在国では、2013年度から5年間に約100 地域(各都道府県に2 地区程度)のバイオマス産業都市構想を目指し、関係府省が共同で地域を選定して支援する予定です。関係府省とは、内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省を指します。

バイオマス産業都市構想の詳細

水産系廃棄物の資源化実証実験(2016年5月~)


(写真:堆肥化実証実験の様子)

(写真:堆肥化実証実験の様子)

アミタは既に、南三陸BIOでは資源化できない廃棄物の再資源化の実証実験にも取り組んでいます。同町内で発生する水産系廃棄物(ホヤ殻・わかめの芯・ウニ・身つき貝殻)の堆肥化に向けた実証実験を実施しています。水産物は同町の名産品ですが、加工の過程で発生するホヤ殻やワカメの芯については南三陸BIOでの資源化は難しく処理方法が確立していないために、安定的な資源化方法が求められています。


関連情報

2014年7月:南三陸町と「バイオガス事業の実施協定書」の調印式を実施
2015年10月:バイオガス施設南三陸BIO開所
2016年2月:宮城県再生可能エネルギー等・省エネルギー大賞 再生可能エネルギー等導入促進部門の優秀賞を受賞
2016年6月:バイオガス施設「南三陸BIO」が南三陸町の生ごみに関する一般廃棄物処理業許可を新たに取得。

地域デザイン事業の主な実績

アミタグループの地域デザイン事業

アミタグループはこれまでに全国60ヵ所以上における地域支援を実施してきました。これらの経験やノウハウを活かし、森、里、海の「もったいない」を活用した、地域循環のビジョン策定からインフラの建設・運用までトータルで自立型の地域創生をサポートします。
【アミタホールディングス(株):資本金474,920,000円(東証JASDAQ市場上場:2195)】

※広報・取材に関するお問合せは以下へお願いいたします。

アミタホールディングス株式会社 経営戦略グループ 共感資本チーム 担当:井口、岩藤
TEL(直通):075-277-0795  FAX:075-255-4527
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