過年度に選定された取組

過年度に選定された取組一覧(平成21年度)

宮崎県諸塚村森林認証研究会が実施するFSC森林認証林による「カーボン・オフセットの家づくり」推進事業

  • 諸塚村森林認証研究会(宮崎県諸塚村)
  • 平成21年度

宮崎県諸塚村森林認証研究会が実施するFSC森林認証林による「カーボン・オフセットの家づくり」推進事業

  • ①:当該村は、基幹産業である林業を柱とした地域づくりに取り組んできた。2004年にはFSC森林認証を村ぐるみで取得し、トレーサビリティーを確立し、産直住宅づくりを進めている。
  • ②:本事業では、今の森林管理レベルと流通システムを確立するため、「カーボン・オフセットの家づくり」に取り組む。具体的には、当該村における伐採から流通、工事現場までの家づくりでのCo2排出量、森林への再造林によるCo2固定量のシミュレーション、森林づくりと家づくりがつながるオフセット算式のマニュアル化、個別住宅のCo2固定量の数値化を行い、「カーボン・オフセット住宅」として推進するネットワークづくりに取り組む。

山村資源を活かす「森のようちえん」事業

  • 智頭町森のようちえん まるたんぼう(鳥取県智頭町)
  • 平成21年度

山村資源を活かす「森のようちえん」事業

  • ①:「森のようちえん」は、原則園舎を持たず、美しい智頭の自然環境が学舎として、雪や雨の日でも毎日森にでかける野外保育園で、平成21年春に開園した。
  • ②:本事業では、「森のようちえん」の持続的な運営体制や手法の確立を目指すとともに、地域の眠れる資源(森へのアクセスポイントや廃園となった園舎、人材など)を子どもたちの”育ちの場”に活用する。
  • ③:最終的には、地元住民に智頭の素晴らしい環境を再認識してもらい、都市住民を受け入れる体制づくりを促し、都市住民との交流人口の増加と定住の促進、生活環境の保護活動につながることを目的とする。

徳島すぎ黒心材活用プロジェクト

  • 徳島すぎクラブNEXT(徳島県徳島市)
  • 平成21年度

徳島すぎ黒心材活用プロジェクト

  • ①:スギの心材には「赤心」と「黒心」があり、黒心は色艶も悪く、含水率も高いことから、多くは山へ放置されている。
  • ②:本事業では、黒心材は赤心材に比べ腐りにくいなどの事実が経験的に語られていたことから、県や大学と実験を行い、新たな殺蟻成分や「抗菌・殺菌作用」を明らかにした。さらに、特性に着目し、住宅用手摺りや便座の開発を行った。
  • ③:これまで製品化されてこなかった、スギ黒心材に付加価値を与え、販路確保・拡大することにより、林業・製材業の活性化、山村の活性化につなげる。

岐阜県恵那市のNPOが「軽トラとチェンソーで晩酌を」を合言葉に「木の駅」を設置運営

  • 特定非営利活動法人夕立山森林塾(岐阜県恵那市)
  • 平成21年度

岐阜県恵那市のNPOが「軽トラとチェンソーで晩酌を」を合言葉に「木の駅」を設置運営

  • ①:零細小規模林家による林地残材収集・出荷を支援する仕組みを確立し、それを契機として間伐を促進させるとともに、地域通貨券の発行・流通を通して商店、都市住民との協働による地域活性化を行う。
  • ②:「木の駅プロジェクト」は、小規模林家が自ら間伐し、軽トラ等で土場まで低質材を搬出すれば、材に対して3000円/t 程度上乗せして支払う仕組みをつくるもの。上乗せ分は地元でしか使えない「モリ券」という地域通貨で支払う。モデルは「土佐の森救援隊」。
  • ③:間伐遅れと過疎化という問題に対し、先行する「土佐の森救援隊」の手法が当地域に適切かどうか、山主アンケート等を通じて検証後、山主に間伐を呼びかけ、約2週間で50トンの林地残材が集まった。

過年度に選定された取組一覧(平成20年度)

滋賀県高島市朽木猟友会が実施する「駆除するだけではもったいない」シカ肉の流通促進事業

  • 朽木猟友会(滋賀県高島市)
  • 平成20年度

滋賀県高島市朽木猟友会が実施する「駆除するだけではもったいない」シカ肉の流通促進事業

  • ①:全国各地においてシカによる農林業被害が深刻化する中で、当該地域においても、シカの個体数増加、シカによる農林業被害は年々悪化の一途をたどっており、市全体では個体数調整のために年間1,000頭のシカを捕獲。
  • ②:このようななか、駆除して廃棄物として埋土処分されていたシカの肉をヘルシーな食材(ジビエ肉)として商品化し有効活用するため、市の助成を受け猟友会が平成20年6月、シカ肉加工施設を開設。
  • ③:本事業により、同施設において、衛生的で食味のよいシカ肉の加工方法を開発し、加工マニュアルとして取りまとめるとともに、飲食店や肉の流通・小売事業者に出向いて利用者ニーズ把握や加工技術の改善に取り組んだところ。
  • ④:その結果、現在では高級食材「朽木ゴールドもみじ」としてブランド化し、地元のホテル等への流通ルートを確立。(年間2トンを販売(予定))

北海道下川町森林組合が実施する「環境に優しいガーデニング用枕木」の開発・販売

  • 下川町森林組合(北海道下川町)
  • 平成20年度

北海道下川町森林組合が実施する「環境に優しいガーデニング用枕木」の開発・販売

  • ①:かつてJRなどの鉄道会社が使用していた「枕木」は、住宅のリフォームや別荘などのログハウス、店舗、公園、ゴルフ場などのエクステリア資材・建材として人気があり、再利用されてきたが、近年では中国や豪州などからの中古品も流通している状況。
  • ②:しかし、鉄道会社でかつて使用されていた「枕木」は、通常、発がん性のあるおそれがある石炭由来の化合物による防腐処理が施されており、国民の環境問題への関心が高まる中で、当森林組合が取り組んできている木炭生産の過程で生じる木酢液や煙を有効に活用し、防腐・防蟻性能を付与した「環境にやさしい枕木」の発想の下、試作品を製作。
  • ③:平成20年度、本事業により、枕木のサイズとして最もニーズの高いものの調査と試作品の製作を実施。試作品は完成し、ホームセンターでの評判も良好であったことから、21年度中にホームセンターで販売を開始(これまでに約3千本を受注)。

環境NPOが実施する「森の町内会」活動

  • 環境NPOオフィス町内会(東京都港区)
  • 平成20年度

環境NPOが実施する「森の町内会」活動

  • ①:当該NPO法人は、「間伐に寄与した紙」の使用を通じて企業の環境貢献活動と山村における森林整備を結びつけるプロジェクト「森の町内会」を展開。具体的には、企業が従来の紙代より10%程度割高となる「間伐に寄与した紙」を購入・使用することで、パートナーとなった山村(岩手県岩泉町)における間伐費用の一部を負担し、間伐を促進。
  • ②:山村側は森林認証を取得し間伐材のトレーサビリティを確保し、その情報を企業側にフィードバック。間伐に寄与した紙を購入した企業は「森の町内会」ロゴマークを表示できるほか、間伐促進への貢献を証明する「森の町内会証書」の発行を受ける。これにより、企業と山村のお互いの顔が見える関係が構築され、間伐促進の新たな社会的モデルとして定着を図る。
  • ③:本事業の活用等により、間伐サポーター企業が74社、「間伐に寄与した紙」の使用が年間約360トンの規模になり、年間約25㌶の間伐を実施できる力を確保するまでになった。その結果、間伐実施地域が隣接町(葛巻町)にも拡大したほか、今年4月から、これまでの印刷用紙に加えコピー用紙での取組も開始。

群馬県川場村が実施する「都市交流と協働の里山再生事業」の取り組み

  • 川場村(群馬県川場村)
  • 平成20年度

群馬県川場村が実施する「都市交流と協働の里山再生事業」の取り組み

  • ①:川場村は、東京都世田谷区と「友好の森(80㌶)」を設定し、区民・村民協働による森林整備・保全活動を展開し、荒廃の危機にあった森林の再生に一定の成果を収めた。この活動を村内全域に拡大し、世田谷区民とのさらなる交流事業の拡大に加え、環境保全に取り組む企業やボランティア団体の参加も求め、荒廃の危機にある森林の機能回復や自然景観の再生等に取り組んで行く考え。
  • ②:本事業により、新たな整備計画エリア(105㌶)を設定し、動植物の生態植生調査及び古道調査、新たな体験活動プログラムの開発と情報発信を実施。これにより、企業等からの参加者を含め260名余りの参加を得て、約2.6㌶の森林を整備。
  • ③:同村では、今後とも取組を継続することにより、森林の有する諸機能の向上、鳥獣害対策に加え、森林環境学習や古道活用による森林セラピーなど、交流人口、観光人口の増加を期待。

その他の取組

その他過年度に選定された取組を下記に掲載しております。

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