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持続研通信 No.58 紫陽花号


画像:Some rights reserved by Llama_08


みなさま

こんにちは。アミタ持続研の島津です。
青葉が目に眩しい今日この頃、如何お過ごしでしょうか。

今回の持続研通信は、各地で田植えや薬草の定植、イベントサポート等で文字通り現場を駆け回っているスタッフからの最新情報盛り沢山な内容となっております。

是非ご一読下さい。

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   持続研通信 No.58 紫陽花号
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                2014/6/2
    株式会社アミタ持続可能経済研究所

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■ イベントのご案内

南三陸森林組合フォーラム開催のお知らせ


■ 地域からの最新情報

薬草トウキ栽培、今年もスタート
南三陸でのササニシキ栽培
FSC森林認証勉強会 ~南三陸の取り組み
南三陸町公式ブログ「南三陸なう」より


■ お知らせ

アミタグループ会長・熊野の啐啄同時
アミタグループの無料電子書籍
アミタグループ活動写真集


■ スタッフ雑記

「減農薬」のからくり

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◆南三陸森林組合フォーラム開催のお知らせ
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「南三陸を森から語る」と題して、新しい林業による、ものづくり・エネルギー・観光・教育など様々な可能性を考えます。

基調報告「南三陸でめざす小規模分散型モデルを世界へ!」では持続研の櫛田が登壇。
ご都合のつく方は是非ご参加ください。

日時 6月15日(日)16:00~19:30
場所 南三陸ホテル観洋
主催 南三陸森林組合

詳細はこちら


◆薬草トウキ栽培、今年もスタート
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持続研が2012年から着手している薬草トウキの無農薬栽培。
3年目となる今年も予定通り栽培をスタートしました。

苗を畑に定植するのは毎年田植えが始まる農繁期真っ只中のこの時期。
3回目ということで今年は準備もスムーズに進み、当日は絶妙のタイミングで定植後の雨にも恵まれました。
予定では晩夏に葉を刈入れ、年末に根を収穫。
今後の生育を待つばかりです。
関係者の皆様、どうも有難うございました。
そしてお疲れ様でした。

私たちは安心・安全な国産の無農薬の薬草を鋭意生産して参ります。
持続研の薬草をどうぞよろしくお願い致します。

「南三陸なう」にも掲載しています
http://goo.gl/U3msPX

持続研の薬用植物についての研究はこちら


◆南三陸でのササニシキ栽培
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今年も南三陸でのササニシキ栽培が始まっています。
従来の無農薬・無化学肥料栽培に加え、より取り組みの裾野を広げるための「減農薬・無化学肥料」での栽培も今年から始まりました。栽培農家も去年の2名から一挙に5名へ拡大!

小さな小さな「復興の狼煙(のろし)」が、南三陸の里山で着実に歩みを進めています。


◆FSC森林認証勉強会 ~南三陸の取り組み
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去る5月8日に南三陸森林組合にて「FSC森林認証勉強会」が開催されました。
勉強会は町の林業家の声掛けで開催され、山主、製材業者、住宅メーカー等、山に関わる20数名が参加しました。

人材不足や作業の重さ、収入確保の難しさなど林業は多くの課題を抱えています。
森林認証はその解決の糸口となるのでしょうか?

森林認証勉強会の様子については「南三陸なう」の記事をご参照ください
http://goo.gl/QoOuQb

森林認証についての詳細はこちら


◆南三陸町公式ブログ「南三陸なう」より
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昨年と一昨年に続き、今年度も南三陸町の公式ブログ事業を町より受託しました。
南三陸町の「いま」をお伝えしているブログ記事を紹介します。

5月20日掲載記事より
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「いやー、ひゃっこいなあ!」
「口の中でウニョウニョする~。」
ウニョウニョの正体とは…??

続きはこちらをご覧ください


◆アミタグループ会長・熊野の啐啄同時
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「3.11の赤ん坊 二十歳の風景」
2011年に誕生した赤ん坊が成人する2031年の春、日本の風景はどうなっているのでしょう
か…
アミタグループ会長・熊野のメッセージを隔月で掲載しています。
http://www.amita-hd.co.jp/vision/message/?=aise06


◆アミタグループの無料電子書籍
「創資源物語」のご案内
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創資源物語 ~凡人による非凡なる挑戦~
リサイクルという言葉もまだ一般的でなかった時代から、再資源化ビジネスがいかに生まれ発展してきたか、その事業の舞台裏に光をあてたルポルタージュを製作しております。

環境産業の歴史を振り返るだけでなく、新産業創出のヒントとして是非以下URLよりお申し込みください。
http://www.amita-hd.co.jp/books/?=aise06#e-book03


◆アミタグループ活動写真集
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アミタグループの最近の動きを2ヶ月ごとにスライドショー動画でご紹介します。
文字では伝えられない熱気や思いをぜひご覧ください。
http://amita-hd.co.jp/company/slideshow.html?=aise06


◆スタッフ雑記  「減農薬」のからくり
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皆さんはお米や野菜などの農産物を選ぶとき農薬の使用状況を意識されているでしょうか。
同じ値段なら、通常量の農薬を使用して栽培されたものより「減農薬」のものを選びたくなりますよね。
でも、この「減農薬」(いわゆる特別栽培農産物)という概念が極めて曖昧で、大きな問題を含んでいるのです。

「特別栽培農産物」は、農薬や化学肥料を通常量の5割以下に削減することが条件とされています。その削減基準は、農薬の場合は「成分回数」で計られます。
つまり、何種類の農薬を、何回使用したか、で削減指数が割り出されるわけです。

ということは、「どんな種類の農薬を使用したのか」は問われないことになります。
これを武器の削減に例えれば、「爆弾は一個しか使いません。出撃回数も一回だけです。
ただし弾頭は核兵器です。」という場合でも「ちゃんと削減できましたね」と認められる
ことになるのです。それが、日本における「減農薬」の正体なのです。

もちろん、法律で禁止されている薬を使用することはできません。しかし欧米ではとっく
に使用も販売も禁止されているタイプの農薬が、日本ではメジャーに用いられています。
その代表格がネオニコチノイド系の殺虫剤(通称ネオニコ)です。類似タイプも含める
と主に8種類のネオニコが知られていますが、EUではこのうち3種類が既に禁止され、今年
の3月には農業大国のオランダ国会で全種類の使用禁止が議決されました。

ただ単に農薬を「削減」するだけでは、かえって環境や健康への悪影響を引き起こしかねないのです。
ですから、「何を残し、何を使わないか」という選択と判断の基準を生産者と消費者が共有することがとても重要になってきます。

南三陸で今年から始まった減農薬栽培のササニシキは、ネオニコはもちろんのこと、あらゆる殺虫剤を一切使用しない方針です。
単に無農薬からハードルを下げたものではなく、新しい、そして本当の安全・安心の価値を発信していくことを目指した取組なのです。

              (本多 清)