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持続研通信 No.59 向日葵号

南三陸のトウキ畑では種採取用として昨年定植させたトウキが花を咲かせています。背丈は1.5mくらい。

<南三陸のトウキ畑では種採取用として昨年定植させたトウキが花を咲かせています。背丈は1.5mくらい。>


みなさま

こんにちは。アミタ持続研の島津です。
猛暑、炎暑、酷暑、極暑…これだけ暑いと人間のみならず、動植物たちもぐったり。かと思いきや、元気な生物いました。足元でうごめき、宙を滑空し、けたたましく鳴き叫ぶ…そう虫たちです。彼らはまさに夏を謳歌しているように見えますね。そして我が家でひと際元気な生物、菌類。既に暑さにやられている私には戦う気力もなく、彼らに征服される日は近いでしょう。

さて、持続研通信は今号からHTML形式に挑戦です。ご不便をお掛けするかもしれませんがご容赦くださいます様宜しくお願いします。中身はこれまでと変わらず、各地で奔走する持続研スタッフたちの最新情報盛り沢山な内容となっております。是非ご一読下さい。

アミタ持続研は「Meets Green 南三陸」に協力します

「Meets Green 南三陸」とは、仙台市と南三陸町の中高生向けに、宮城県南三陸町を舞台に行うフィールドワーク合宿の企画です。
持続可能な循環型地域を目指すモデルとして、南三陸町の環境産業、自然環境と共生する地域産業をつくる取り組みについて、講義やフィールドワークを通じて学びます。
その体験を通じて学んだことを、中高生が自分たちの地域の未来について、自分事として思いを発信します。
アミタグループが南三陸で目指す「地域循環のまちづくり」の実現のために、未来を担っていくプレーヤーである中高生を巻き込み、実現の確度を高める目的で協力している企画となります。

日時 2014年8月12日(火)~14日(木)
場所 南三陸まなびの里いりやどを中心に南三陸町内全域
主催 NPO法人キッズドア
助成 コスモ石油エコカード基金
協力 アミタ持続可能経済研究所、南三陸町、南三陸町教育委員会、南三陸町観光協会、仙台市教育委員会

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(担当:櫛田)

10カ国10人の若者たちが復興や地域活性化を学ぶ スタディツアー企画のご紹介

シンガポール人のデニス君を中心に、韓国、台湾、ブータンイラン、中国、アメリカ、オーストラリア、ベトナム、日本の10カ国10人の外国人の若者たちが、クラウドファンディングを活用して資金を集め、復興や地域活性化を学ぶためのスタディツアーを南三陸で開催するという企画です。
「世界にも通用する持続可能な社会作り」がテーマで、アミタ持続研もツアー協力として南三陸循環モデルをレクチャーします。

アミタグループが南三陸で実施する取り組みが、留学生を通して世界へ発信されることによって、「地域循環のまちづくり」の理解者が増え、実現の確度が高まることが期待される企画となります。
この模様は、持続研通信の次号でご報告します。

詳細はこちら

(担当:櫛田)

京都市右京区京北地域で薬用植物「高麗人参」と「当帰」の試験栽培開始

2012年から栽培している宮城県南三陸町に続き、2014年5月より京都市の京北地域でも薬用植物「高麗人参(こうらいにんじん)」と「当帰(とうき)」の試験栽培を開始しました。
本試験栽培は、京都市から「京北地域資源活用事業」を受託している任意団体「京北コンシェルジュ」の協力を得て実施しています。
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また、農林水産省東北農政局の「平成25年度 東北 食料・農業・農村情勢報告」内の「民間団体等による農業者復興支援の取組事例」に南三陸での取り組みが掲載されています。
http://www.maff.go.jp/tohoku/seisaku/zyousei/pdf/07minkansien.pdf
(ページ80/事例3)

(担当:纐纈)

南三陸森林組合フォーラム講演のご報告

持続研通信 No.58 紫陽花号でご案内しましたが、去る6月15日に南三陸ホテル観洋にて開催された南三陸森林組合フォーラム「南三陸を森から語る」にて「南三陸でめざす小規模分散型モデルを世界へ!」と題して基調報告をさせていただきました。
会場には、約70名の方々が来場され、森林関係者のみならず、農家など里で活動している方々や、海でお仕事をされている方々、町役場の方々など地元から幅広い層の方々が集まっておられました。

お話の内容は、森里海街がコンパクトにまとまっていることが特徴である南三陸町が目指すべき方向性は、南三陸町バイオマス産業都市構想に掲げるビジョン(小規模分散型モデル)が合っているのではないか、南三陸町に暮らす人々が誇りに思う魅力的な町を作っていきましょう、というお話をさせていただきました。

フォーラム終了後の懇親会では、講演を聞いていただいた方より「アミタさんのお話しされた方向性は正しいと思うのでその方向性でがんばっていただきたい」と熱いエールをいただきました。

(担当:櫛田)



南三陸町公式ブログ「南三陸なう」より【町立病院・ケアセンター着工】7/19掲載記事


昨年と一昨年に続き、今年度も南三陸町の公式ブログ事業を町より受託しました。南三陸町の「いま」をお伝えしているブログ記事を紹介します。

7月19日掲載記事より【町立病院・ケアセンター着工】
町立病院と総合ケアセンターの着工式の様子です。震災後の大型町営施設としては町内初の着工となります。南三陸町バイオマス産業都市構想のビジョンと合致させ、熱源として木質ペレットを採用される予定です。
続きはこちら

(担当:櫛田)

アミタ、バイオガス事業で南三陸町と調印式を実施

このたびアミタ(株)は宮城県南三陸町との間で「南三陸町バイオマス産業都市構想」の実現に向けバイオガス事業の実施協定を締結しました。来期より同町で官民連携(PPP)スキームでのバイオガス事業を本格稼働します。
http://www.amita-hd.co.jp/news/140620.html
7月1日には現地で協定書の調印式を実施しました。
http://www.amita-hd.co.jp/news/201471.html
農水省HP内では南三陸町バイオマス産業都市構想の詳細版が公開されています。
http://www.maff.go.jp/j/shokusan/biomass/pdf/03_minami_sanriku.pdf

(担当:櫛田)

「祇園祭ごみゼロ大作戦」にボランティアスタッフとして参加

京都市では7月に一か月にわたって夏の風物詩である祇園祭が開催されました。「前祭(さきまつり)」に加えて、今年は49年ぶりに「後祭(あとまつり)」が実施され、150年ぶりに「大船鉾(おおふねほこ)」が復活しました。お祭りはここアミタ持続研・京都オフィスからも歩いて行ける距離で開催されており、期間中は立派な山鉾や屏風、宝物などを存分に堪能させて頂きました。

あまり知られていないかもしれませんが、華やかなお祭りの一方で、祇園祭では大量に発生するゴミも大きな課題となっていました。
そんな中、今年は「祇園祭ごみゼロ大作戦」と称したゴミ減量の取り組みが実施され、約60万食分のリユース食器の導入やエコステーションの設置、分別サポートが行われました。



ライフスタイルを変えるきっかけとなる世界初のこの素晴らしい取り組みが、京都議定書策定の地でスタートするとあって、私たちアミタ社員も微力ながらボランティアスタッフとして積極的に参加させて頂きました。関係者の皆様、お疲れさまでございました。

詳細はこちら


(担当:纐纈)

旧持続研 京都オフィス町家リニューアル『風伝館』オープン

風伝館は、築約150年の京町家を改装した建物です。
2階建ての町家を活用し、企業・団体・市民等所属を問わず、市民活動と事業活動の垣根を越えた社会問題解決を探る「場」として開放いたします。

1階はコミュニティスペースとして、様々なイベントやミーティングが運営されます。打ち合わせや各種催しにもご利用いただけます。
2階はアミタミュージアム(展示スペース)として、アミタグループの歴史と今後のビジョンがわかる展示物を設置しています。

今後開催予定のイベント情報や2階アミタミュージアムのご予約は風伝館ホームページからどうぞ。

(担当:蝦名)

アミタグループ活動写真集

さて、アツい街中にて文化的な行事が進めらているちょうどその頃、京都市内の涼やかな山奥でもひっそりと、しかし大変貴重な体験をさせて頂きました。

「はんざき」

この単語を読んでピンときた方はいらっしゃるでしょうか。そうです。かつては標準和名として扱われていたこの単語は日本が誇る世界最大の両生類を指します。

学名Andrias japonicus、英名Japanese giant salamander、和名オオサンショウウオ、です。

この神々しくさえある生きものを人生で初めて、野生でしかも6個体の密集状態を至近距離で観察する機会を得ました。
その数週間前に同じ地域でゲンジボタルの乱舞とその個体群の迫力に圧倒されましたが、そんな記憶を一蹴してしまうほどの威力がオオサンショウウオ集団にはありました。


少々のことでは微動だにしない安定感、堂々たる体格、その割に発達していないつぶらな瞳、大きくしっかりと閉ざされた口元、ヒトの赤ちゃんのような指先、などなど私の乏しい表現力では伝えきれないほどの魅力がつまった生きものでした。

京都では外来生物のチュウゴクオオサンショウウオとの競合や交雑化の問題が深刻化していると聞くと少々切ない気持ちになりますが、
かの北大路魯山人も井伏鱒二も、きっとオオサンショウウオのことを大切に想っていたはずです。桂川の源流域に生息する稀有な生きものとそれらを育む自然環境から、今後も目が離せません。


京都の夏は、山里でも街中でも、大人にとっても子どもにとっても、すぐ手の届くところに見どころがあり過ぎて忙しくも嬉しい日々が続きます。


纐纈(こうけつ)