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持続研通信 No.74 白梅号


万葉集で「山の端にあぢ群騒ぎ行くなれど」と歌われた「あぢ」(小型のカモ類)が稜線に舞う姿。加賀市の共生農業のシンボルバードです



こんにちは。
アミタ持続研の長谷川です。

新年を迎え、アミタグループ及びアミタ持続研は新体制に移行しました。
持続研通信では、「持続可能社会を構築する」という目標のもと、プロジェクト進捗や現場で活躍するスタッフの声を引き続きお届けしていきたいと思います。
本年もよろしくお願いします。

さて、今回の持続研通信・白梅号ですが、南三陸・加賀プロジェクトの進捗報告を中心にお届けします。
どうぞご一読ください。




 ご挨拶


新しい年がはじまり早1か月が過ぎました。
日頃はアミタグループ活動にご関心・ご理解・ご協力を賜りまして誠にありがとうございます。寒さ厳しい時期ではございますが、皆様におかれましては、益々ご健勝のことと存じます。

今年もアミタグループは、新しい社会価値の創造に挑戦し続けます。
持続研も、特に「地域デザイン事業」において、宮城県南三陸町での実績を元に、地域の持続性を高める統合支援サービス「BIOシステム」の確立と水平展開等を推進してまいります。

昨年南三陸BIOの視察者が1000人を超えたり、ごみの徹底分別実証に参加された住民から「是非進めてください」「またやってください」といった声をいただいたり、そういった期待に応えるべく、今後とも精進したいと思っています。

今年も持続研通信をどうぞ宜しくお願い致します。

アミタ持続可能経済研究所 代表取締役 角新支朗




 バイオガス施設を核としたエネルギー創出に関する調査の進捗 in 南三陸


家庭や宿泊施設、コンビニなどから出る生ごみの資源化が進んでいる南三陸、生ごみ以外のごみも出来る限り資源化しようと町と協力して実証実験を行いました。

町内3か所のモデル地区にて、燃やせるゴミをさらに4カテゴリ(①プラ・紙・木・布、②廃食用油、③卵の殻・貝殻・枝、④その他)に分別する実証試験を11月21日~12月23日の1か月間行いました。

組成調査の結果、燃やせるゴミの50%以上が資源化可能であることが分かりゴミ減量への大きな可能性を感じさせる内容となりました。
注目すべきは住民の皆様の意識の高さです。

・分別することでごみが減って良かった。
・またやってほしい。
・今回の取り組みを通じて自分の中で意識が変わった。

など、とても前向きな声をたくさん頂くことができました。
この結果を活かし、「もったいない」の心が町中に増えていく仕組みを創っていきたいです。
本プロジェクトの進捗についてはまたご報告させてもらいます。

▼「南三陸町におけるバイオガス施設南三陸BIOを核としたエネルギー創出に関する調査」の概要


 加賀市の「共生農業」支援施策が本格始動へ! その画期的な内容とは?


アミタ持続研は平成27年より石川県加賀市の共生農業支援施策を支援してきました。

冬の水鳥たちの西日本最大級の越冬地である加賀市は、水田の落ち籾(収穫後に地面に落ちている稲籾)を主な餌とする絶滅危惧種のトモエガモや天然記念物のガン、ハクチョウなどとの共生と地域農業の振興を図るべく、「共生農業」の推進施策に取組んでいます。

このほど、加賀市の公式ホームページに共生農業推進施策「あぢの郷づくりプロジェクト」の紹介ページが立ち上げられ、いよいよ本格的な始動となりました。

▼加賀市共生農業トップページ

加賀市が推進する「共生農業」は、いわゆる「環境保全型農業」と何が違うのでしょうか。
その主なポイントをご説明します。

⇒全文はこちら




 宮城県南三陸町内で「めぐりん提灯」を生ごみ回収協力事業者に配布


アミタホールディングス(株)の事業会社であるアミタ(株)は、南三陸町内の飲食店・旅館等事業者の生ごみ分別回収の参画を促進する取り組みとして循環のイメージキャラクターを起用した「めぐりん提灯」を製作しました。回収協力店に無料配布され、店頭に飾られます。

詳細はこちら




 バイオガス発電展のセミナープログラムに登壇


3月1日から3日間、東京ビッグサイトにて開催される「第2回 国際バイオマス発電展」セミナープログラムの一コマで弊社の東垣(トウガキ)が登壇いたします。
ご来場の際は是非お立ち寄り下さい。

日時:3月3日(木)11:30~12:30
場所:東京ビッグサイト
内容:地域における住民主体の資源循環システム




 アミタグループからのお知らせ


・会長・熊野の新連載「新しい時代innovation3.0~」がスタートしています。新たな時代を切り拓くための「イノベーション力」をテーマにお伝えします。ぜひご一読ください。ご感想もお待ちしております。

▼イントロダクション(事業家・熊野が目指す社会像)

▼第一回(精神的な飢餓貧困が生み出した近代の誤作動)

アミタグループ 2017年新組織体制に関するお知らせ

アミタグループ2017年度決意表明




 スタッフ雑記 「黒豆」


2年前の春、ひょんなことから、京都、上鳥羽の畑をお借りできることになりました。

農家のおじさんの話では、ここらの畑は、堀川の氾濫により、よく肥えた土壌で、かつては堀川ゴボウも栽培されていたそうです。
今は、九条ネギや壬生菜、キャベツが近くの畑で育てられています。

さて何を育てようか・・・。ベランダ菜園からの、突然の畑栽培へのステップアップ。
そういえば、数年前にもらったけど食べきれてなかった、ばあちゃんの黒豆がたくさんある。さすがに何年も経っているから厳しいかな。

割れている豆、皮が破れている豆を除いて全部、500粒以上を撒き、芽が出たのはわずか7株。だけど、出た!
慎重にベランダで苗を育てて、畑へ移植。風で折れたのか、ヨトウムシに噛み切られたのか、2株はダメになったけど、何とか5株が順調に育って、実を付けました。
ビールには少し肌寒い秋の中、塩茹で黒豆枝豆はコクがあり絶品でした。枝豆はほどほどに、1年目は黒豆を約500グラム収穫しました。

【1年目に収穫した黒豆】

収穫した黒豆は、次の種蒔き分を残して、味噌造りに挑戦。麹にもこだわり、京都のもやし屋、菱六さんより米麹を入手し仕込みました。
(味噌作りは、古来よりのバイオテクノロジー。私の仕事(バイオガス事業)のミソも、バイオテクノロジー(メタン発酵)。。。)
カビに浸食されながらも、できた黒豆味噌は、風味豊かな味わい。仕事も、熟成し、味噌に負けないくらい風味豊かなものにしたいです。

【黒豆味噌】

昨年春に亡くなり、ばあちゃんには何も返せなかったけど、じいちゃんに、ばあちゃんの黒豆の話をしたところ、美味しい黒豆だったが絶えたとのことで、種蒔き後の残りわずかだけど、じいちゃんにお返しです。
けれど、数も少なく、豆撒き時期も遅かったためか、昨年は育たなかったようです。

一方、うちの畑の2年目の収穫は、枝豆も満喫しながら、1年目の10倍以上の6キログラム超の黒豆を収穫。
芽が出たわずか7株から挑戦し、たくさんとなったこの黒豆は、じいちゃんに、そして上鳥羽の畑に、残りはもちろん味噌仕込み。
これからもこの黒豆を育てつつ、元気だった頃のばあちゃんが握手した際に言ってくれた「働き者のいい手」を大切にしていきたいものです。


(スタッフ:野添)